予防接種の考え方

 病気はかかってしまったら速やかに治療する事が非常に重要です。またそれと同時に、病気にかからないように努めることもとても大切なことだと思います。日常の手洗い、うがいやマスク着用はご家庭で実施可能な予防手段です。

 医療機関での有効手段として予防接種が存在します。特に重症な病気の場合は、かかってしまってからでは治療が困難ばかりでなく、時に生命にかかわることもあります。病気にかからないようにするために予防接種は非常に重要な手段と考えます。

 例えば肺炎球菌ワクチン、ヒブワクチンがあります。肺炎球菌やヒブは中耳炎や肺炎などの呼吸器感染症の原因となり、適切な抗菌薬治療が必要となります。稀ではありますがこれらの菌は細菌性髄膜炎を引き起こします。私自身もこの病気にかかった子どもたちの治療にあたったことがありますが、子どもたちの命が奪われたり、水頭症などの重い後遺症を残したりとつらい記憶があります。

 2013年度から肺炎球菌ワクチンとヒブワクチンの定期接種が導入され、それ以降これらの菌による細菌性髄膜炎はほとんどみられなくなりました。

 予防接種には注射による恩恵(メリット)と注射による副反応(デメリット)があり、それらを接種する医師と接種を受ける患者様およびそのご家族が理解する必要があります。

 ネルソン小児科学第19版には、予防接種は最も有益かつ費用対効果の高い疾患予防法の1つである。小児期にみられるワクチンで予防可能な他の疾患(VPD)の大半は当該ワクチン開発と比較した場合に年間発生率が99%以上減少している、と記されています。このように予防接種は、子どもたちの命を守る非常に有効な手段であることを忘れてはなりません。

 

 子どもたちへの予防接種による健康増進にこれからも努めていきたいと思います。


院長 神山 浩

インフルエンザワクチン接種予約(令和5年2月1日発信)

お電話でのご予約をお受けいたします。


◉他の予防接種との同時接種は原則お断りしております。


◉下の画像クリックで予診票のダウンロードをお願い致します。

(「予診票おもて」に記載してクリニックにご持参ください)

予防接種について

生ワクチンと不活化ワクチン

生ワクチンではワクチン対象疾病の症状が出現する可能性があります。

例えばロタウイルス生ワクチンでは、ロタウイルス胃腸炎の症状である白い便などが出現する可能性があります


一方、不活化ワクチンでは基本的にワクチン対象疾病の症状が出現する可能性はありません。

1歳までの接種が推奨されている予防接種

キーワードは生後2か月

ロタウイルスワクチンは生後6週での接種が可能ですが、複数同時接種は生後2か月から可能になっています。

1か月健診を受けられた後の下記ワクチンのご予約(「2か月齢」)を推奨いたします。

  • Hib(ヒブ)ワクチン
  • 肺炎球菌ワクチン
  • B型肝炎ワクチン
  • ロタウイルスワクチン

当クリニックでは「2か月齢」後の接種スケジュールについてアドバイスをさせていただきますので、お任せください(ご自身で接種スケジュールを立てる必要はございません)。

Hib(ヒブ)感染症

対象疾病:Hibによる髄膜炎、急性喉頭がい炎等

ワクチンの種類:不活化

初回標準接種月齢:生後2か月〜7か月未満に接種開始した場合 → 27〜56日の間隔をおいて3回

追加標準接種月齢:初回接種終了 → 7〜13か月の間隔をおいて1回

受けることが可能な年齢:生後2か月〜5歳未満

小児の肺炎球菌感染症

対象疾病:肺炎球菌による肺炎、髄膜炎、中耳炎等

ワクチンの種類:不活化

初回標準接種月齢:生後2か月〜7か月未満に接種開始した場合 → 27日以上の間隔をおいて3回

追加標準接種月齢:初回接種終了 → 60日以上の間隔をおいて生後12か月〜15か月に1回

受けることが可能な年齢:生後2か月〜5歳未満

B型肝炎

対象疾病:B型肝炎ウイルスによる肝炎、肝硬変、肝がん

ワクチンの種類:不活化

1、2回目標準接種月齢:生後2か月 → 27日以上の間隔をおいて2回

3回目標準接種月齢:2回接種終了 → 生後7〜8か月(1回目から139日以上の間買うをおいて)に1回

受けることが可能な年齢:1歳未満

ロタウイルス感染症

対象疾病:ロタウイルスによる胃腸炎

ワクチンの種類:生(経口)

特異的副反応:腸重積症(ただし発症は非常に稀です)

◉1価ワクチン

接種回数:2回

生後2か月〜24週0日後までの間に、27日以上の間隔をおいて2回

*初回接種は出生14週6日まで

受けることが可能な年齢:出生6週0日〜24週0日後

◉5価ワクチン

接種回数:3回

生後2か月から〜32週0日後までの間に、27日以上の間隔をおいて3回

*初回接種は出生14週6日まで

受けることが可能な年齢:出生6週0日〜32週0日後

四種混合(DPT-IPV)

対象疾病:ジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオ

ワクチンの種類:不活化

第1期初回標準接種月齢:生後3か月〜12か月未満の間に20日〜56日の間隔をおいて3回

第1期追加標準接種月齢:初回接種終了 → 12〜18か月の間隔をおいて1回

受けることが可能な年齢:生後3か月〜7歳6か月未満

BCG

対象疾病:結核

ワクチンの種類:生

標準接種月齢:生後5か月〜8か月未満の間に1回

受けることが可能な年齢:1歳未満

1歳以上での接種が推奨されている予防接種

キーワードは早期接種

麻しん(はしか)流行は予防接種の徹底でほとんど認めませんが、成人で時々小流行を認めることがあります。乳幼児期の麻しん感染では重症肺炎の合併などが懸念され、1歳になりましたら速やかな麻しん接種を推奨します。

日本脳炎の標準接種年齢は3歳以降となっておりますが、生後6か月から接種可能になっています。

麻しん・風しん混合(MR)

対象疾病:麻しん(はしか)、風しん(三日はしか)

ワクチンの種類:生

第1期標準接種年齢:1〜2歳未満の間に1回

第2期標準接種年齢:年長組在籍中に1回(小学校入学年度の前年度4月〜3月の間に1回)

水痘

対象疾病:水痘(水ぼうそう)

ワクチンの種類:生

1回目標準接種年齢:1歳〜1歳3か月未満の間に1回

2回目標準接種年齢:1回目接種から6〜12か月の間隔をおいて1回

受けることが可能な年齢:1歳〜3歳未満

日本脳炎

対象疾病:日本脳炎

ワクチンの種類:不活化

第1期初回標準接種月齢:3歳の間に6日〜28日の間隔をおいて2回

第1期追加標準接種月齢:4の間で、初回接種終了後おおむね1年後に1回

第1期の受けることが可能な年齢:生後6か月〜7歳6か月未満

第2期標準接種月齢:9歳の間に1回

第2期の受けることが可能な年齢:9歳〜13歳未満

二種混合

対象疾病:ジフテリア、破傷風

ワクチンの種類:不活化

第2期標準接種年齢:11歳の間に1回

受けることが可能な年齢:11歳〜13歳未満

*女児では小学校6年生になりましたら子宮頸がんワクチン(ヒトパピローマウイルス感染症予防)接種が可能になります。子宮頸がんワクチンは当クリニックで接種可能ですのでご相談ください。

予防接種スケジュール

日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュールについて

日本小児科学会は、推奨予防接種スケジュールとその変更点を2022年4月8日(更新版)に公表しました。

お子様の予防接種スケジュールの基本となる考え方ですので、以下にその内容を引用添付させていただきます。


当クリニックの初回予防接種(2か月デビュー)では、各予防接種の良いところ(メリット)と副反応(デメリット)について、細かくお話をさせていただきますのでご安心ください。


また、その後の予防接種スケジュールについても、「何をいつ受ければ良いか」について、「日付入りの具体的なスケジュール表」をお渡ししますので、ご心配なくご来院いただきたいと思います(下記のスケジュール表を覚えていただく必要はございません)。

日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュールとその変更点について(2022年4月8日版)

日本小児科学会 予防接種・感染症対策委員会(更新:2022.4.8)作成から引用