この症状で大丈夫?

こどもの症状ってよくわからない

こどもの病気の種類や頻度は成人の病気と異なるのは皆様もご存知かもしれません。


また、同じ症状であっても生まれて1週間の赤ちゃんと小学校1年生のこどもでは考えるべき病気は違うんです。

よくあるこどもの症状から、どんな病気が考えられるかについてみていきましょう。


各症状がみられた場合に、当クリニックとして、患者様ご家族に「こうしていただきたい」ことを中心に表記しております。一部医学的診断基準等と合致していない部分があることをご理解いただければ幸いです。

※ことばの意味について


新生児 生まれてから1か月までの赤ちゃん


乳児 生まれてから1歳のお誕生日までのこども


幼児 生後1歳から小学校入学までのこども


乳幼児 生まれてから小学校入学までのこども

 咳

キーワード 気管支炎、マイコプラズマ肺炎、百日咳、喘息、気管の先天異常、気管支異物

があるのかどうか、②数週間以上にわたり長引いているかがポイントになります。


熱があり数日で悪化しその後軽快する咳は、呼吸器感染症で、いわゆるクリニック等で風邪との診断をうける「急性上気道炎」であることが多く、クリニックを1回受診して軽快することが多いと思います。

この場合、原因の多くはウイルスであり、病状によりますが当クリニックでは抗菌薬(抗生物質)処方をされないことが多いかもしれません。


だだし、咳が長引く場合には、炎症が下気道におよんで「急性気管支炎/肺炎」に進展悪化していることもあり、熱が下がっても咳が良くならない場合には、クリニックの再受診をお勧めします。


特に乳幼児では、時々熱が出て咳が良くなったり悪くなったりを繰り返す時に「中耳炎」を併発していることがあります。中耳炎の病態によっては抗菌薬治療が有効なことがあります。


また、小中学生で咳が長引く場合には、マイコプラズマ肺炎や、時に百日咳が原因であるかもしれません。この場合、クリニックでのある種の抗菌薬により症状を和らげ、病期を短くすることが可能かもしれません。


咳が長引く場合で、お子様に花粉症があったり、お父様、お母様に小児喘息がある場合には、喘息発作の可能性があります。該当する場合はクリニック受診を考えていただきたいと思います。


新生児や乳児では、頻度はまれですが、気管や食道の生まれつきの異常(気管の先天異常)のこともあり、頑固に続く咳、特に咳き込み嘔吐を認める場合にはクリニック受診を考えていただきたいと思います。


乳幼児で、数分から数時間で急激に悪化し、顔色がわるくなるような咳は気管支異物を考える必要があり、夜間であれば夜間救急医療機関の受診をしてください。幼児ではピーナッツ誤嚥による気管支異物が多いといわれ注意が必要です。

この症状、わたしたちはこう考えます〜ナースからのメッセージ〜

こどもの発熱ってあわてますよね。。。

お子さんの急な発熱…あわててしまいますよね。


医療機関を受診したら、担当医から「おうちで様子をみて大丈夫ですよ」と言われたけれど、我が子は熱でうなされて苦しんでいるように見えるし。。。


わたしたち看護師も小児病院での看護経験や育児経験はあり、理論的なことはわかっているのものの、小さな患者様が熱で苦しそうにしているのを目の当たりにすると、なんとかしてあげたい気持ちになります。


子どもは急変することがあり、発熱は軽くみてはいけない子どもの緊急サインの一つだと思います。これはお子様を持つ親御さんであれば誰もが思うことではないでしょうか。


わたしたちのクリニックの院長は発熱をしている乳幼児の診察の時に、「体温計をみてはじめて高熱とわかる発熱の場合は様子をみてもよいことが多いです」と話すことがあります。このことって「体温計をみなければ熱が高くなさそうで元気そう」につながるのかもしれません。


医療、ましてや子どもの体調に絶対という言葉はないでしょう。実際の体温はもちろん大事ですが、親が感じるみための印象はすごく大事だと思います。このことは、高熱でも水分が取れる、ぐったりしていない状況であれば、翌日のクリニック受診をすることで大丈夫かもしれないことにつながります。しかし、明らかにぐったりしている、顔色が悪い、呼吸が苦しそうで、みための印象が悪い場合には、例え微熱であっても、休日夜間救急等に問い合わせて受診を検討することをおすすめします。