一般検査について

呼気中一酸化窒素濃度測定器

検査の概要

  • 長引くせきなどが慢性的な気道炎症によるものかを判定するのに有用です。

  • 長引くせきなどが、吸入ステロイド薬による治療が有効であるか否かの判定に有用です。

  • 日本呼吸器学会による呼気中一酸化窒素濃度測定器の適正使用に関する注意事項で、以下のように記されています。
  1. 気道炎症(好酸球性の)が慢性的な呼吸器症状の原因として疑わしい患者においてステロイド薬が反応する可能性を判定するのに有用である。
  2. 一般に喘息の臨床診断は、①反復する喘鳴、咳などの存在、②可逆性の気流制限、③気道過敏性の亢進、④アトピー素因に加え、⑤喀痰、末梢血中の好酸球増加や呼気中一酸化窒素濃度上昇で捕捉された気道炎症の存在は喘息の診断における目安となる。
  3. 呼気中一酸化窒素濃度測定は好酸球性気道炎症を反映する指標の1つであり、未治療の喘息患者では一般的に高値を示す。
  4. 吸入ステロイド薬などの抗炎症薬の投与により低値となるため、気道炎症の評価において有用である。

  • 10秒程度の呼気ガス測定(10秒程度少量の息を吹き込み続ける)を3回実施することにより判定します。

  • 慢性炎症の存在で上昇する呼気中一酸化窒素濃度を測定するもので、一酸化窒素ガスを吸入する検査ではありません

検査の実際と所要時間

  • 10秒程度の呼気ガス測定(10秒程度少量の息を吹き込み続ける)を3回実施します。

  • 検査時間は約5分間です。

検査スケジュール

  • 随時検査が可能です。

検査によって何がわかるのか(結果のみかた)

  • 呼吸中一酸化窒素濃度測定値が50ppbを超える(小児では35ppbを超える)場合、好酸球性の気道炎症が存在することやステロイド薬に反応性が高い。

  • 呼吸中一酸化窒素濃度測定値が25ppb未満(小児では20ppb未満)の場合、好酸球性の気道炎症が存在することやステロイド薬に反応性が低い。

  • 喘息の患者様において気道炎症のモニタリング(通院による観察)に有用である。

検査料金

  • 中学生までであれば保険適用検査となり患者様の窓口負担はございません(市外の方は一時負担金が発生する可能性があります)。